こんにちはmihokoです。
だいぶ久しぶりのNEWS記事でのブログ更新となります。
実は現在このブログはメンテナンス中。
そんな中でやはりこのようなニュースが出てしまうと、ギャンブル依存症当事者としては
何に『うずうず』したのか?
それはこちらの記事。
【米報道】ドジャース、水原一平通訳を解雇 賭博で少なくとも6億円送金かhttps://t.co/ztyAR2Of5Z
米メディアによると、水原氏は「ブックメーカー(賭け事の取扱業者)にギャンブルで借金をつくった。大谷翔平の銀行口座から少なくとも450万ドル(約6億8000万円)が送金された」ことが発端だという。 pic.twitter.com/66zPHiDwBk
— ライブドアニュース (@livedoornews) March 20, 2024
結論からお伝えすると、大谷翔平さんの専属通訳者、水原一平さんが違法賭博でドジャースを解雇されました。
ご本人も認めていますが『重度のギャンブル依存症』だという事。
なお記事では『窃盗』となっていますが、ここは2転3転しており、いずれにせよ大谷翔平さんのお金を使って450万ドル(日本円で6億7500万円)ギャンブルで溶かしたのは間違いない様子。。。
水原さんは一見すると順風満帆で年収も2億6000万円ほど。
なぜそんな人がギャンブルにはまったのか?とSNS上でもたくさん真偽について情報が飛び交っています。
ただ。
ギャンブル依存症当事者としての感覚で考えると「なぜ」ではなく『そりゃそうだよね・・・』と合点が行きました。
こういうニュースに触れると、自身がギャンブル依存で沼っていた頃の記憶が呼び覚まされ『うずうず』してしまいます。
そこで、今回の記事では「なぜ水原一平さんは大金の稼ぎがあり名誉もあるにもかかわらず違法賭博に手を染めてしまったのか」を紐解いていきたいと思います。
ギャンブル依存症当事者でない方に向けて、ギャンブル依存症当事者としての思考をよろしければ共有させて頂きたいと思います。
ギャンブル依存症は誰にでも起こりえる病気
注意喚起も含め、長文となりますがよろしければ読み進めて頂けると幸いです。
目次
水原一平さんとは?
大谷翔平選手の知名度があがるとともに有名人の仲間入りをした水原さん。
プロフィールをご紹介していきたいと思います。
水原一平さんプロフィール
水原一平通訳 アメリカ国税庁の捜査対象になったと米報道#MLB #ドジャース #水原一平https://t.co/LAd6BGUmTW
— 日テレNEWS NNN (@news24ntv) March 22, 2024
- 生年月日: 1984年(昭和54年)12月31日 (年齢 39歳)
- 出身: 北海道苫小牧市
- 配偶者: 野間えりかさん(元日本ハムファイターズガール)2018年に結婚
- 子供: なし
- 職業:通訳
6歳まで苫小牧市で育ちその後渡米。ロサンゼルスで暮らしカリフォルニア大学リバーサイド校を卒業。
26歳の時に当時ボストン・レッドソックスに所属していた岡島秀樹さんの専属通訳として通訳の仕事を開始。岡島さんが選手をやめるとともに自身も職を失い、2012年日本へ帰国。
北海道日本ハムファイターズに通訳として入団し大谷翔平選手と出会い、専属の通訳となります。
水原一平さんがドジャースを解雇されるまでの経緯
水谷一平通訳の一件、ESPNの調査報道が詳しい。この記事を読まずにふわっとした解雇報道だけでコメントしている人も散見されるので、まずは翻訳ソフトでもいいから概要は把握しておくことが必須かなと。https://t.co/gLubL2LNPG
— 石戸諭 (@satoruishido) March 21, 2024
長いのでリンクを以下に貼っておきます。
ESPN社記事:ドジャース大量窃盗疑惑で大谷翔平の通訳を解雇
水原一平さん解雇の報道かんたんにまとめると
今回一方を報じたESPN社(アメリカで大人気のスポーツ専門チャンネル)の情報を簡単にまとめてみます。
登場人物
- 水原一平さん
- ボウヤー氏(カリフォルニアの賭博業者)
- 大谷翔平さん
- 大谷翔平さん側・広報担当者
- 大谷翔平さん側・弁護団
①事件発覚
南カリフォルニアの賭博業者のボウヤー氏。連邦政府の捜査の中で大谷翔平選手の銀行口座から返済の電子送金が確認された事から水原一平さんの借金が発覚、解雇につながった。
②水原一平さんと本人周囲の意見が2転3転する
この情報をつかんだESPN社。当初大谷翔平さんの広報担当者へ確認すると、「大谷は借金の肩代わりをするため送金した」と伝えたうえ、さらに水原さん本人に90分のインタビューを行った。ESPN社が情報を掲載する準備を行っている中で突然上記や水原さんの発言を大谷さん側の弁護団が否定。
③大谷弁護団の言い分は「大谷は窃盗の被害者」
一転して大谷さんは水原さんの借金は知らず、送金もしていないと発信。
あれあれ?
借金の肩代わりをしたんじゃなかったの?
肩代わりをしたとなると大谷翔平さんにも影響が及ぶため、弁護団は一転して否定するという手段をとったようですね。
ただ。
いずれにせよ水原一平さん自身がギャンブル(違法賭博)で借金を負った点は間違いなく、ご本人も自身は「ギャンブル依存症」と認めています。
水原一平さんと大谷翔平選手の出会い
水原さんと大谷翔平選手。
日ごろから仲睦まじい姿が報道されており、先日の韓国戦の前には以下のように話題沸騰中の奥様との写真を水原夫妻とともにUPされておられます。
大谷夫妻と水原夫妻に並んで山本由伸がパートナーと手を繋いでるように見える pic.twitter.com/fJwjHBe7h2
— しん (@ultimaweapons14) March 14, 2024
またこんな考察もありました。
今回の大谷さんの話とは関係なく(いやないこともないですが)ですが、ふと思ったので。
一般的に、アスリートが有名になり始める年齢は18-24歳あたりで、そこで以下のようなことが起こります。・先輩や昔の同級生が保険を売りにきたり、お金を貸して欲しいとお願いされる。…
— 爲末大 Dai Tamesue (@daijapan) March 21, 2024
陸上のアスリートである為末大さんのツイートです。
18-24歳
水原さんと大谷さんの出会いは2012年。
日本ハムファイターズで外国人通訳者として入団していた水原さんと選手として入団した大谷さんが出合います。
大谷さんの年齢は1994年生まれ、今年2024年で30歳です。
2012年時点では18歳。
それから5年、2017年エンゼルスへ入団したのが23歳。
そしてドジャースへ入団発表したのが29歳。
つまり、水原さんとは18歳からのつきあい。
年齢と出会った状況をみるだけでも、野球に専念したい大谷選手が水原さんを信頼し頼るのは当然の流れですね。
水原一平さんがギャンブル依存症にいたるまでの経緯
ああ、依存症につき進んでいるなあと想像することができるESPN社の記事内容はこの一文です。
水原氏はESPNに対し、2021年にサンディエゴのポーカーゲームでボウヤーと出会い、その年の後半に彼とクレジットで賭けを始めたと語った。水原氏は、損失が2022年末までに100万ドル以上に膨れ上がり、そこから膨らんだと推定した。
ギャンブル依存症になるまでには最終段階のここでいう『底』にたどり着くまでに5段階のレベルを経由します。
詳しくはこちらの記事
ギャンブル依存症を克服して人生やりなおしたいあなたへ伝えたい事
- 自宅で休めば治るレベル(市販薬で治ります)
- 病院へ行けば治るレベル(医者の薬で治ります)
- 入院すれば治るレベル(手術+治療で治ります)
- 集中治療室(ICU)に移される事で治るレベル(まだ助かります)
- 自ら犯罪を犯す・命を絶つレベル(手遅れです)
今回の解雇というのは誰が見てもわかる通り最後の⑤段階目です。
でももし、①~④で適切な介入がされていれば?ここまで大きな事件になることはなかったです。
危険なギャンブルの芽は早めに対処しないといけない典型的な事例です。そして落ちるとき、沼にはまるときはあっという間だという事をお伝えしておきたいです。
まず、第一段階。
2021年サンディエゴでポーカーゲームでボウヤー氏と出会ったとあります。
2021年というと大谷翔平選手がエンゼルスに入団してから4年、MLB 史上初のリアル二刀流でのオールスター出場し、同年11月 ア・リーグ最優秀選手賞 (MVP)に選出した年です。
サンディエゴのポーカーゲームで出会ったとあるので、水原さんは『カジノ』に行かれたのでしょう。サンディエゴにはカジノが6か所あり、カジノ初心者でも楽しめる娯楽施設となっています。
本格的に賭け事を行いだしたのはその年2021年後半。
クレジットで。
想像通り膨れ上がった借金は2022年で100万ドル以上。
日本円でおよそ1億5000万円ほど
きっかけはおそらくカジノで遊んだレベル。
ささいな事ですよね。
でもこちらの記事でも書いていますが、ビギナーズラックはやばいんです。
カジノにいったあと、すぐにクレジットで賭博を始めた事を考えると、カジノで大勝して脳みそに『ギャンブル報酬回路』が組み込まれてしまったのではないか?と推察できます。
しかも『ボウヤー氏と出会い』とあるので、あくまでボウヤーという人物の策略で『勝つよう』ビギナーズラックが仕組まれていた可能性も考えられます…。
ではここで想像してください。
半年から1年の短期間で年収の半分をギャンブルに使ってしまった絶望を。
おそらくここから「負けをとりもどそう」として、だいぶもがいたのではないでしょうか。
水原さんは『国際サッカー、NBA、NFL、大学フットボールに賭けていると語った。』とあります。
さらにESPN社によると、
2023年、9月と10月に送金された2回の50万ドルの支払いにオオタニの名前が記載されている銀行情報を調査していた。
とあります。
この時の送金について。
大谷翔平選手は知っていたかどうか、肩代わりをしたのかどうか、はたまた大谷選手本人自身のギャンブルなのか、いずれの真偽も不明です。
しかし大谷選手の口座からの送金であった事は紛れもない事実。
そして2022年に作った借金の返済に充てた可能性は十分にあります。
仮に水原さんの肩代わりを大谷選手がしたと仮定して。
もし借金がチャラになったら。
そう。
これがギャンブル依存症者の怖いところ。
誰かが肩代わりをしてくれた場合、その時は心底「ありがたい!」と本気で思うのですが、お金に余裕が出てくるとギャンブルをまたやってしまいたくなる、それがギャンブル依存症なのです。
急激な借金の膨らみ方から察するに、大谷翔平さん自身の借金である可能性は低く、今回の件はギャンブル依存症者が借金に借金を重ねたと考えるのが自然。
おそらく。
水原さんは告白していた100万ドル以外にも借金がありそれが増え続け、結果、450万ドルに膨れ上がっていた状態で発覚したのでしょう。
水原一平さん解雇にギャンブル依存症のわたしが思う事
ネットでもその心理について理解ができないと騒がれています。
しかし。
ギャンブル依存症当事者としては「理解できる」のです。
ギャンブルに沼るときの条件としては
- ギャンブルをするお金がある
- 一人になれる時間がある
- 心が不健康(抑圧されストレスが強い・怠惰な生活など)
水原さんは大谷選手の相棒的な存在で持ち上げられてしまって、時の人となっていました。人からみたら順風満帆でもご本人のストレスは相当だったと思います。
心が健康であれば、きっかけがあってもギャンブル依存症は発症しないのです。
今回。
ご自身からの告白ではなく、周りからの情報がきっかけでギャンブル依存症であることが発覚しました。
最悪の結果です。
ですが、ご本人は今きっと、ほっとしていると思います。
大谷選手を裏切った事はかわりありません。
ですが依存症者はウソにウソを重ねている状態なので、
大切な家族や大谷選手、そのほかたくさんの人々に自分を偽って生きる必要がなくなったのです。
きっと今回のニュースを『なんで!?』
と思った人は多かったと思います。
残念ながら水原一平さんは
ギャンブルが持つ強烈な興奮に自分の脳みそが負けてしまっただけ。
短期間での依存落ちだった場合、ご自身でもよくわからぬまま負債が膨らんでしまった。
そんな感じではないでしょうか。
そして。
あらためて感じました。
今、現状、うまくいっていたり幸せだと思っていても、ギャンブルに変化させられた脳みそでは、意思の力は無力だということ。
ここから先、しっかり治療を行い立ち直っていってほしいと願わずにはいられません。
しかしもし。
短期間ではなく若いころから長期間ギャンブルに依存していたのならば
ギャンブル依存症は完治しない。大谷翔平さんに伝えたい事
今回。
金額がものすごい借金状態でギャンブル依存症が発覚した水原一平さん。
日本のみならず海外までご自身がギャンブル依存症である事が知れ渡りました。
そして大谷選手。
野球に集中したいだけなのに、通訳という片腕を失うのは大打撃だと考えられます。
また、SNSではいままでの水原さんへの賛辞がウソのように攻撃にかわってしまいました。
ただ。
大谷選手にギャンブル依存症の当事者であるわたしが伝えたい事。
ギャンブル依存症者の病気は完治はしないし、お金の前だとウソつきだけど、ギャンブルと切り離された水原さん自身の人格やいままでの行動はウソではない。
大谷選手に尽くして大谷選手を応援してきた時間はウソじゃないはずって伝えたいです。
ギャンブル依存症になったからといって人格まで否定される。
それはちょっと違うなって感じました。
んじゃまたね~!